FPお役立ちコラムcolumn

今更聞けない、企業型確定拠出年金の基礎知識

2019年7月には加入者が125万人を
突破した「個人型確定拠出年金」
愛称:IDeCo(イデコ)。

一方、会社にお勤めの方は、お勤め先によっては
「企業型確定拠出年金」が導入されている所も
あるでしょう。

今回は、会社に企業型確定拠出年金制度が
導入されているが、いまいち制度やメリットが
よくわからないという方のために
企業型確定拠出年金について
ご紹介していきましょう。

<企業型確定拠出年金って何?>

企業型確定拠出年金とは、会社の福利厚生の一環
として、従業員の老後の資産形成のために
会社が用意する制度です。

会社が従業員の代わりに、掛金を払い、運用は
従業員本人が行います。
つまり、企業が毎月決まった金額の掛金(確定拠出)
を支払う年金ということで「企業型確定拠出年金」
という名称になります。

年金の運用は、従業員が自ら投資商品を選び
運用するので、将来の年金受取額は従業員ごとに
異なります。


■誰が加入できるの?

お勤めの会社が企業型確定拠出型年金制度を
導入している場合は、利用可能です。


■企業型確定拠出年金に加入するメリットは?

定期預金の利子や投資信託の運用益には
通常、20.315%の税金が課税されますが
企業型確定拠出年金では、その利益が60歳の
受け取り時まですべて「非課税」になります。

また、60歳から受け取れる年金も
一時金受取なら「退職所得控除」
毎年受け取るなら「公的年金等控除」の対象に
なりますので、受取り時も節税することが
可能です。

<企業型確定拠出年金は税金がいくら位おトクなの?>

企業型確定拠出年金の最大のメリットが
節税効果です。
それでは、企業型確定拠出年金に加入した場合
税金や社会保険料は、どれ位おトクに
なるのでしょうか?
シミュレーションしてみましょう。

<前提条件>
・36歳から60歳まで24年間毎月拠出
・年収:600万円
・月額掛金:27500円
・積立期間の平均運用利回り:2%


■加入初年度における税金、社会保険料の軽減効果
・確定拠出年金加入による軽減効果
・・・94,651円
所得税・住民税の差額:42,895円
社会保険料の差額:51,756円
 

■掛金拠出終了時における税金、社会保険料の
軽減効果累計額

・確定拠出年金加入による軽減効果
・・・3,673,063円
所得税・住民税の差額:1,823,523円
   運用益にかかる税額の差額:310,312円
   社会保険料の差額:757,473円
   その他(上記軽減効果の複利差額):781,755円


■60歳時点での受取額比較

企業型確定拠出年金に
未加入の場合・・・6,731,924円
加入の場合・・・10,404,987円

上記のシミュレーションにより
確定拠出年金を24年間運用した場合
加入初年度に約9万4000円
24年間トータルで約367万円の節税効果が
期待できるのです。

その結果、60歳時の受取額は確定拠出年金
未加入の場合は約673万円、加入の場合は
約1040万円と大きな差が生まれます。

第一生命 加入効果シミュレーション
https://selfs.dai-ichi-life.co.jp/dc/simulation/effect_business_02.html



今の現役世代は、老後の生活を公的年金だけに
頼るのは難しいでしょう。
お勤めの会社が企業型確定拠出年金を
導入しているのであれば、長期運用と節税効果を
上手に利用し、老後の生活資金を作るひとつの
選択肢として非常に有効だと思います。

可能であれば個人の確定拠出年金(IDeCo)も
活用し、無理のない範囲から老後資金づくりを
はじめてみるのはいかがでしょうか?

(文:山崎美紗)